うんちく
発酵


上面発酵
上面発酵酵母,通称エール酵母によって,16度から24度の常温でビールを発酵させる製法。発酵の際に酵母が液面に浮かび上がることが名前の由来。酵母は高温になるほど,活動が活発になり,香り成分を生成するため,上面発酵のビールは酵母由来のフルーティーで華やかな香りが特徴。3日から6日と比較的短い期間で発酵を終える。英国やベルギーのビールに多い。
上面発酵酵母,通称エール酵母によって,16度から24度の常温でビールを発酵させる製法。発酵の際に酵母が液面に浮かび上がることが名前の由来。酵母は高温になるほど,活動が活発になり,香り成分を生成するため,上面発酵のビールは酵母由来のフルーティーで華やかな香りが特徴。3日から6日と比較的短い期間で発酵を終える。英国やベルギーのビールに多い。
下面発酵
下面発酵酵母,通称ラガー酵母によって,4度から10度の低温で発酵させる製法。発酵後に酵母がタンクの底に沈殿することが名前の由来。下面発酵のビールは,香り成分であるエステル等の副産物が少なく,スッキリとしたシャープな味わい。発酵期間は6日から10日とエールより長くなる。
下面発酵酵母,通称ラガー酵母によって,4度から10度の低温で発酵させる製法。発酵後に酵母がタンクの底に沈殿することが名前の由来。下面発酵のビールは,香り成分であるエステル等の副産物が少なく,スッキリとしたシャープな味わい。発酵期間は6日から10日とエールより長くなる。
自然発酵
空気中に浮遊していたり,樽に付着している野生酵母を用いて発酵させる製法。ランビックが有名。冷却槽で麦汁を冷やしながら酵母を取り込む。酸味が強いものが多く,香りは複雑にして奥行きが深い。
空気中に浮遊していたり,樽に付着している野生酵母を用いて発酵させる製法。ランビックが有名。冷却槽で麦汁を冷やしながら酵母を取り込む。酸味が強いものが多く,香りは複雑にして奥行きが深い。
世界の主なビール

ピルスナー Pilsner
1842年チェコのピルゼンで生まれた傑作で、そこの市民醸造所でつくられたピルスナーウルケルがオリジナル。ホップの効いた爽快な香味の淡色ビールで、このタイプのビールは世界中に最も普及しており、日本の淡色ビールもこのタイプに属す。アルコール分は4.0〜5.0%。下面発酵ビール。
1842年チェコのピルゼンで生まれた傑作で、そこの市民醸造所でつくられたピルスナーウルケルがオリジナル。ホップの効いた爽快な香味の淡色ビールで、このタイプのビールは世界中に最も普及しており、日本の淡色ビールもこのタイプに属す。アルコール分は4.0〜5.0%。下面発酵ビール。
ドルトムンダー Dortmunder
ドイツのドルトムント地方で発展した淡色ビール。苦味は比較的弱いが発酵度が高く日持ちがよいため、今日の輸出ビールの先駆をなした。エキスポート(Export)と呼ばれるビールはこのタイプ。アルコール分は5.0〜5.5%。下面発酵ビール。
ドイツのドルトムント地方で発展した淡色ビール。苦味は比較的弱いが発酵度が高く日持ちがよいため、今日の輸出ビールの先駆をなした。エキスポート(Export)と呼ばれるビールはこのタイプ。アルコール分は5.0〜5.5%。下面発酵ビール。
ボック Bock
ドイツのアインベックが発祥の地で、その後バイエルン地方で発展したビール。元は濃色ビールだったが、今は淡色ビールが多くなっている。ホップの香りも芳醇で、こくがありアルコール分も高く6.0〜6.5%。これをさらに濃くしたものがドッペルボック(Doppel Bock)で、アルコール分は7.5〜13.0%。下面発酵ビール。
ドイツのアインベックが発祥の地で、その後バイエルン地方で発展したビール。元は濃色ビールだったが、今は淡色ビールが多くなっている。ホップの香りも芳醇で、こくがありアルコール分も高く6.0〜6.5%。これをさらに濃くしたものがドッペルボック(Doppel Bock)で、アルコール分は7.5〜13.0%。下面発酵ビール。
エール Ale
イギリスで発展したビール。淡色でホップの香味を効かせたペール(Pale)エール、中濃色でホップの香味を抑え麦芽の香りを出した穏やかなマイルド(Mild)エール、これより色の濃いブラウン(Brown)エール、濃厚なエキスポート(Export)エール、ホップの苦味の効いたビター(Bitter)エール(単にビターともいう)、スコットランドの濃色濃厚のスコッチ(Scotch)エール等がある。アルコール分は2.5〜5.5%。上面発酵ビール。
イギリスで発展したビール。淡色でホップの香味を効かせたペール(Pale)エール、中濃色でホップの香味を抑え麦芽の香りを出した穏やかなマイルド(Mild)エール、これより色の濃いブラウン(Brown)エール、濃厚なエキスポート(Export)エール、ホップの苦味の効いたビター(Bitter)エール(単にビターともいう)、スコットランドの濃色濃厚のスコッチ(Scotch)エール等がある。アルコール分は2.5〜5.5%。上面発酵ビール。
アルト Alt
ドイツのデュッセルドルフで発展した濃色ビール。ホップの香味を効かせたのが特徴で、ほぼ英国産のエールに相当する。アルコール分は4.5〜5.5%。上面発酵ビール。
ドイツのデュッセルドルフで発展した濃色ビール。ホップの香味を効かせたのが特徴で、ほぼ英国産のエールに相当する。アルコール分は4.5〜5.5%。上面発酵ビール。
ケルシュ Kolsch
ドイツのケルン特産の淡色ビールで、製法、香味ともアルトに似ているが、淡色麦芽だけを用いるので色は薄くなっている。アルコール分は4.3〜5.0%。上面発酵ビール。
ドイツのケルン特産の淡色ビールで、製法、香味ともアルトに似ているが、淡色麦芽だけを用いるので色は薄くなっている。アルコール分は4.3〜5.0%。上面発酵ビール。
バイツェン Weizen
ドイツのバイエルン地方で発展したビールで淡色ビールが多いが一部濃色ビールもある。小麦(ドイツ語でバイツェンという)麦芽を50%以上使用して苦味がたいへん弱く、炭酸ガス含量も高く、清涼感がある。本来はびん中で後発酵させるが、びん底にオリが沈むため、ろ過してびん詰めするものもある。輪切りのレモンを添えると一層風味が増す。アルコール分は5.0〜5.5%。上面発酵ビール。
ドイツのバイエルン地方で発展したビールで淡色ビールが多いが一部濃色ビールもある。小麦(ドイツ語でバイツェンという)麦芽を50%以上使用して苦味がたいへん弱く、炭酸ガス含量も高く、清涼感がある。本来はびん中で後発酵させるが、びん底にオリが沈むため、ろ過してびん詰めするものもある。輪切りのレモンを添えると一層風味が増す。アルコール分は5.0〜5.5%。上面発酵ビール。
トラピスト Trappiste
ベルギーに伝わる古いビールで、修道院でつくられていたことでこの名が付いた。イギリスのエールに近く高濃度の濃色ビールで、びん中での後発酵も行われる。アルコール分は6.0〜10.0%。上面発酵ビール。
ベルギーに伝わる古いビールで、修道院でつくられていたことでこの名が付いた。イギリスのエールに近く高濃度の濃色ビールで、びん中での後発酵も行われる。アルコール分は6.0〜10.0%。上面発酵ビール。
ポーター Porter
1722年にロンドンでつくられ急速に発展した。ロンドンのポーター(荷物を運搬する人)が好んで飲んだところから、この名が付いたらしい。濃厚でホップの苦味の強い濃色ビールで19世紀中頃にスタウトが現れて衰退した。アルコール分は5.0〜7.5%。上面発酵ビール。
1722年にロンドンでつくられ急速に発展した。ロンドンのポーター(荷物を運搬する人)が好んで飲んだところから、この名が付いたらしい。濃厚でホップの苦味の強い濃色ビールで19世紀中頃にスタウトが現れて衰退した。アルコール分は5.0〜7.5%。上面発酵ビール。
スタウト Stout
1847年イギリスで原料に砂糖の使用が許可されたので、ポーターの製法で原料の一部に砂糖を用いてつくられたビール。アルコール分は4.0〜8.0%。アイルランド、ダブリンのギネスを代表とする濃厚でホップの苦味の強い濃色ビールのほかに、スイート(Sweet)スタウトと称する低発酵性の甘いスタウトもつくられている。上面発酵ビール。
1847年イギリスで原料に砂糖の使用が許可されたので、ポーターの製法で原料の一部に砂糖を用いてつくられたビール。アルコール分は4.0〜8.0%。アイルランド、ダブリンのギネスを代表とする濃厚でホップの苦味の強い濃色ビールのほかに、スイート(Sweet)スタウトと称する低発酵性の甘いスタウトもつくられている。上面発酵ビール。
ランビック Lambic
ブリュッセル地方でつくられる、ベルギーを代表する伝統的なビール。大麦麦芽のほかに小麦も使用され、わざわざ古いホップを使う。培養酵母は用いず、空気中に浮遊している酵母やバクテリアで、1〜2年またはそれ以上自然発酵させる。特有の香りがあり、酸味が強いので、他のビールで割るか甘味料を加えて飲むのが一般的。グーズ(Gueuze)はランビックの一種で、できあがったランビック1/3と1年程度自然発酵させた若いランビック2/3を混ぜて1年間発酵後びん詰めし、びん中でさらに発酵させたもので、発泡性が強くシャンパンのような風味がある。いずれもアルコール分は通常5.0〜6.0%。自然発酵ビール。
ブリュッセル地方でつくられる、ベルギーを代表する伝統的なビール。大麦麦芽のほかに小麦も使用され、わざわざ古いホップを使う。培養酵母は用いず、空気中に浮遊している酵母やバクテリアで、1〜2年またはそれ以上自然発酵させる。特有の香りがあり、酸味が強いので、他のビールで割るか甘味料を加えて飲むのが一般的。グーズ(Gueuze)はランビックの一種で、できあがったランビック1/3と1年程度自然発酵させた若いランビック2/3を混ぜて1年間発酵後びん詰めし、びん中でさらに発酵させたもので、発泡性が強くシャンパンのような風味がある。いずれもアルコール分は通常5.0〜6.0%。自然発酵ビール。
アメリカビール American Beer
アメリカで発展した軽いピルスナータイプのビール。とうもろこし等の副原料を多量に用いて、ホップの苦味を抑え、さらに炭酸ガス含量を高めて軽い香味の清涼感が強いのが特徴。カナダ、中南米の淡色ビールもほとんどこのタイプ。アルコール分は約4.5%。下面発酵ビール。
アメリカで発展した軽いピルスナータイプのビール。とうもろこし等の副原料を多量に用いて、ホップの苦味を抑え、さらに炭酸ガス含量を高めて軽い香味の清涼感が強いのが特徴。カナダ、中南米の淡色ビールもほとんどこのタイプ。アルコール分は約4.5%。下面発酵ビール。
ライト Light
1960年頃よりアメリカで発展した淡色のビール。原麦汁濃度を下げ発酵度を高めて、残糖を少なくしてカロリーを2/3〜1/2に下げている。アルコール分は2.8〜4.3%。下面発酵ビール。
1960年頃よりアメリカで発展した淡色のビール。原麦汁濃度を下げ発酵度を高めて、残糖を少なくしてカロリーを2/3〜1/2に下げている。アルコール分は2.8〜4.3%。下面発酵ビール。
ビールの醸造工程

- 製麦(モルト作り): 大麦を発芽させ、酵素を活性化させた麦芽(モルト)を作る。
- 粉砕(ミリング): 麦芽を機械で粗く砕く。
- 仕込み(糖化・ろ過): 粉砕した麦芽とお湯を混ぜ、60〜90分かけてデンプンを糖分に分解する(糖化)。これをろ過して麦汁を取り出す。
- 煮沸(ホッピング): 麦汁を煮沸し、ホップを加えて苦味と香りを付け、同時に殺菌を行う。
- 冷却・発酵: 煮沸した麦汁を速やかに冷却し、発酵タンクに移して酵母(イースト)を添加する。酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に分解する。
- 熟成(貯酒): 若ビールを低温で数週間から1ヶ月ほど寝かせ、味を安定させる。
- ろ過・瓶詰め: 酵母や濁りを取り除き(ろ過)、瓶や樽に詰めて完成。












